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「聖火」リレーや東京2020組織委員会主催のテストイベントをなぜ問題にしないのか!―東京2020オフィシャルパートナーだからか朝日新聞のアリバイ的社説に違和感

世論調査の結果を反映した紙面構成をきちんと行なえ翼賛報道ばっかりするな!

渥美昌純(東京にオリンピックはいらないネット) 

知りあいから「4月23日の朝日新聞オピニオン欄の社説として『五輪とコロナこれで開催できるのか』という記事が出た、読んでみろ」という連絡を受けた。コンビニで150円を払って朝日新聞を買って読んでガッカリした。 

東京都の3度目の緊急事態宣言が出ることになった。新型コロナの猛威は収まる気配がない。 

こんな状態で五輪・パラリンピックを開催できるのか。具体的なプランを客観データとともに説明しなければ、一般の人の納得が得られない。開催の可否や開く場合の態様を誰がいつ判断するのか。速やかに明らかにしろ。五輪のために人の生命・健康を犠牲にすることはできない。 

私が要約するとこんな中身である。 私のような一般人ならとにかく、権力監視、市民の代弁者などと偉そうなことを言っているマスコミが社説で書くようなことか。 

組織委員会は2021年3月24日に『東京2020オリンピック聖火リレー 新型コロナウイルス感染症への事態対応の考え方を公表』で、【「密集」の考え方、沿道観覧客への呼びかけ】として「注意指導を行った上で密集が解消されず、エスカレートすることが予想される場合は、更に強い注意を行います。」「それでも密集が解消されない場合には、当該スロットまたは区間のスキップを検討します。」と方針を示しておきながら、このような対策をこれまで一度も実行してこなかった。 

それはなぜか。取材して報道し批判するのがマスコミ記者の役目だろう。 
小池都知事は4月23日の記者会見で「都県を越える移動」や「外出の抑制を徹底的に抑える」「どうしても出勤が必要な人以外は来ないでほしい」と言ったが、オリンピック・パラリンピックの選手や役員、関係者もこの対象になるのか。 

緊急事態宣言期間中になる4月26日に東京アクアティクスセンターでパラ水泳が、5月1日~2日には有明アリーナでバレーボール日本代表国際親善試合、5月1日~6日東京アクアティクスセンターでFINA飛込ワールドカップ2021兼東京2020オリンピック最終選考会などが予定されている。 これに参加する選手、役員、関係者は全て東京都民なのか。そうではないなら「都県を越える移動」に該当するのではないか。そういうことを調査して報道するのがマスコミ記者の役目だろう。 

テストイベント会場周辺の住民等に新型コロナウイルス感染のリスクを感じませんかとなぜ、インタビューしない。オリンピック・パラリンピック会場周辺は誰も人が住んでいないとでもいうのか。何が対立する両方の意見を聞くだよ。オリンピック翼賛報道ばっかりしてきたくせに。今頃アリバイ的な社説を出すな。

初出:たんぽぽ舎メールマガジン http://www.labornetjp.org/news/2021/1619614543820staff01

「聖火」を止めろ!五輪は中止!

★「聖火」リレー、スタートに抗議!

 10年目の「3.11」目前に起こった地震は、私たちに、10年の歳月を経ても「復興」とは程遠い現実を突きつけた。「3.11」以後、日本は未だ「原子力緊急事態宣言」下だ。そしてコロナ・パンデミック2年目の今年、年明けから続いた「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」が3月21日解除。3月25日、福島県Jビレッジから1年延期で2020東京オリ・パラの「聖火」リレーがスタート。「解除」は、夏の五輪開催強行突破のための見え見えの意思表示だ。

 3月20日、組織委員会は海外からの一般観客の受け入れを断念、しかし開催の姿勢は崩していない。もはや「完全な形」は崩れ去り、世論の8割が今夏のオリンピック・パラリンピック開催は無理だと言う中でのこの愚行、歴史に残る暴挙を止めよう!

 3月17日には、「ひだんれん」(福島原発事故被害者団体連絡会)のみなさんらの呼びかけで、Jビレッジの前での抗議行動「福島はオリンピックどごでねぇ」が昨年に続き取り組まれ、参加した。Jビレッジは原発増設のために東電が県に寄付した施設で事故後は収束作業の拠点になったが「聖火」リレーに合わせて一昨年秋に再開。が、国際環境NGOグリーンピースがJビレッジ内のホットスポットを発見、敷地内に放射線廃棄物を隠していたことが露呈した。昨年3月の帰還困難区域の一部解除、常磐線全線開通・・・、「復興五輪」は名ばかりで、実際はオリンピックに間に合わせるためのやっつけ、見せかけの「復興」には福島の人々も怒り心頭だ。リレーのための県の予算は、昨年、今年と約2億5千万円。お金を使うべきところはもっと別にある。島根県知事が「聖火」リレーを中止して、その予算7200億円をコロナ等他の対策に使いたいと表明したが、自治体はどこも財政的に苦しいのだ。福島も、日本も、世界中が、オリンピックどごでねぇ。

 昨年開館された「伝承館」を見学。展示では原発事故の原因や被害の実態には触れず、福島の未来を「イノベーション」と言う国の政策へ集約する。目前は放射性廃棄物の中間貯蔵施設を建設中だ。 駅前だけをリレーで走る双葉町は、いまだ帰還者ゼロ。  

 無観客で開催された「聖火」リレーのスタートセレモニーでは、動員された子どもたちが「花が咲く」を合唱、リレーはスポンサー企業の宣伝カーが先導しランナーよりも目立った。究極のショック・ドクトリン(=ナオミ・クライン)と祝賀資本主義(=ジュールズ・ボイコフ)が広がっていた。

★「聖火」を消せ!「聖火」を止めろ!

 「アンダーコントロール」、都営アパートや野宿の仲間の追い出し、オリ・パラ教育の強制・・・等々、私たちがずっと問題にしてきたこと以外にも五輪エンブレムや新国立競技場の設計変更、賄賂疑惑で竹田JOC前会長の辞任、森喜朗の女性蔑視発言と組織委委員長辞任、後任は森を師とも父とも仰ぎ家父長的体質温存、自身もセクハラ当事者の橋本聖子。開閉会式統括ディレクターを辞任した元電通敏腕ディレクター・・・、問題に事欠かない東京五輪。自壊しないのが不思議だが、これが五輪の政治か。

 しかし、さすがにリミットではないか。米で五輪放映権を持つNBCの公式サイトに森差別発言時「(森は)去らなければならない」(2021.2.11)と言う意見記事を書いたジュールズ・ボイコフの新たな記事が25日に掲載された。タイトルは「東京五輪の聖火リレーを消すべきだ」。ボイコフさんは、元プロサッカー選手で、オリンピック参加経験を持つ政治学者で、「批判的オリンピック研究」の立場から五輪に対しての発言を続けている。2019年7月には来日して、「祝賀資本主義」としてのオリ・パラ批判を講演した。いっしょに福島へも行き、Jビレッジやフレコンパック、避難困難区域等、原発事故の被災地を自身が見ている。

 記事の中では、「聖火」リレーが1936年ベルリン大会から始まり、ナチスのプロパガンダに利用されたことにも触れ、「コロナ・パンデミックの中、聖火リレーは公衆衛生を犠牲にする危険がある」と書いている。

 私たちは、2020東京オリンピック・パラリンピックの中止を求める全世界署名を呼びかけ、JOCと東京オリ・パラ組織委員会に提出(拒否されのち郵送)。3月24日、「『聖火を消せ!』反オリンピック国際共同声明」をパリ、LA、韓国、ロンドン、反五輪の会、おことわリンクの8団体で発表した。3月中は毎週のJOC・組織委へのデモ・アクションを継続、25日には新橋から組織委員会までデモ。

 3月末現在、covid-19による死者は全世界で276万人を超え、日本国内感染者数約47万人。この状況下、五輪盛り上げのために「聖火」リレーが全国を回る。感染対策と称してのヒトのデジタル監視、コロナという「戦時」を乗り切るためのナショナリズムの扇動、差別を覆い隠す「五輪ファシズム」(鵜飼哲)・・・、オリンピックはいついかなる都市で開催されようと「災害」そのものだ。五輪より命が大事だ。強行突破の五輪開催を許してはならない。

京極紀子(オリンピック災害おことわり連絡会)

NHKの「オ リンピ ック御用報道」に対する抗議文

4月16日10時半から、「オリンピックいらない人たちネットワーク」「反五輪の会」「おことわリンク」の連名で、NHK長野支局に抗議文を提出し、抗議音声の「「消音」を判断した理由、経緯、誰が消音を指示したのか調査し、公開する」ことを要請しました。午後1時半からは県庁で記者会見を行いました。

オリンピック反対!!聖火リレー反対!!各地の行動を掲載

下記のページで各地の運動の写真、動画を掲載しています。長野では、聖火リレーの沿道で反対の声を上げましたが、NHKは中継で音声を消すという報道機関にはありえない検閲を行ないました。聖火が通ったときの反対のシュプレヒコールを私たちの映像でご覧になれます。→ こちらへ

【声明第6弾】世田谷警察署はしつこい出頭要請をやめろ!

                                                                               ENGLISH
【声明第6弾】世田谷警察署はしつこい出頭要請をやめろ!

 3月25日、福島・楢葉町の「Jヴィレッジ」から「聖火リレー」が始まりました。新型コロナの感染が拡大し、原発事故の収束の見通しも立たないなかで、政府やオリンピック組織委員会などは、何が何でもオリンピックに突入しようという姿勢を崩していません。
 こうした中で、オリンピック・パラリンピック反対運動を闘ってきたAさんに対して、警視庁世田谷警察署によって、たび重なる出頭要請攻撃が続いています。
 今年に入ってからも、1月6日の午前中、世田谷署を名乗る男性警察官4人がAさんのテントに直接やってきて、出頭要請の文書を置いていこうとしました。Aさんは書類の受け取りを拒否しましたが、警察は突然テントの入口に現れて、無断でAさんがいる中を覗きこみ、プライバシーを侵害したのです。そして世田谷署は、3月29日付けでまたしても4月6日に警察署に出頭するよう文書を送りつけてきました。
 Aさんのテントに、「免状不実記載等」を理由として不当な家宅捜査(ガサ)が行われたのは、1年以上も前の、2020年2月18日のことです。「事件」そのものがでっち上げでした。このときの押収物も、すでに「毛髪3本」以外はすべて返還されています。押収物を返還したということは、通常であれば「捜査」の終結を意味するはずです。なされるべき「取り調べ」など存在しません。にもかかわらず、それ以降も、折に触れて警察による「取り調べのため」の出頭要請が繰り返されています。
 出頭要請は「任意捜査」なので、それを拒否することも当然の権利です。Aさんに対するガサは、オリンピック反対運動の情報を奪い、運動を押さえ込もうとする不当な弾圧でした。Aさんが出頭要請には一切応じないできたのも当然のことです。しかし、警察は何度も出頭要請を繰り返し、Aさんに対するつきまといや監視を続け、Aさんの平穏な生活を侵害し続けています。
 オリンピックという「国家的イベント」を強行するために、反対の声を上げ続けるAさんをターゲットにいやがらせを続け、異論を封殺していこうとする警察の姿は、オリンピック推進派の意志そのものの現れと言わざるを得ません。反対の声を無視して、「聖火リレー」を強行した段階で、反対運動に対するさらなる弾圧、監視のエスカレートが懸念されます。こうした人権侵害は、オリンピックの本質そのものです。
 世田谷署はしつこい出頭要請をやめろ! 監視・「捜査」もやめろ! 反オリンピック運動に対する弾圧を決して許さない!

2021年4月10日

反五輪の会 NO OLYMPICS 2020
2020「オリンピック災害」おことわり連絡会