日別アーカイブ: 2020年7月25日

23日集会宣言

中止一択!東京五輪 集会宣言
                                                                       (English)

 3月24日、東京オリンピック・パラリンピックの1年延期が決められた。新型コロナウイルス感
染が加速しつつある状況の中で、7月24日にオリンピックの開幕を迎えることなど無理であること
は明らかだった。しかし安倍政権やJOCなどは、ぎりぎりまで「完全な形での開催」にこだわ
った。そのことが新型コロナウイルス感染を拡大させる結果につながったことは間違いない。政
府は必要な検査体制を取ることに一貫して消極的であり、感染者をいたずらに増加させたが、そ
れもオリンピックをなんとか開催するためだったのだ。これこそまさに「オリンピック災害」
だ。

 7月5日に実施された都知事選挙では現職小池百合子が圧勝し、再選された。新都知事小池は
「第一にコロナ対策、そして第二がオリパラ開催」と当選決定後の記者会見で強調したが、大会
開催のために膨大なリソースが浪費され、コロナ対策のためのリソースが奪われることは自明の
理である。並立は無理だ。仮に東京や日本だけコロナが収まっても東京五輪は開催できない。メ
ダル大国のアメリカのコロナ状況は拡大する一方であり、医療体制や公衆衛生に不安を抱える地
域はこれから本格的な感染拡大が懸念されている。

 コロナ状況対策に相反する東京五輪は、延期ではなく中止されなければならない。

 これまでにも3兆円を超える経費がつぎこまれ、延期によって数千億円規模の経費増が見込まれ
るという。東京都・JOC・IOCは変更されたオリンピック開催都市計画を一刻も早く市民に
対して公開し、費用負担について明らかにすべきだ。

 オリンピック中止にかかる損失は、これまでオリンピックの準備を通じて、行政の協力も得た脱
法的な手段も使いつつ、社会的・公共的な資産を山分けにし、莫大な儲けを手にしてきた大手ゼ
ネコンやデベロッパー、情報・宣伝産業、オリンピックによって利益を得る利権団体すべての責
任で補填すべきだ。コロナ状況によって営業停止や活動休止に追い込まれ、困窮している中小企
業や個人事業主、この社会で生きる全ての人びとに対する経済的救済と、コロナ検査体制・医療
体制の圧倒的な拡充に、オリンピック資金のすべてを振り替えよ。無用なカネをこれ以上オリン
ピックにつぎこむな。まさに「オリンピックをやっている場合ではない」。

 開会式の縮小について放映権契約の観点から困難であるという見解をIOCは明らかにした。縮
小開催の模索が行われたとしても、最優先されるのがスポンサーの利益では、民意が東京五輪開
催から離れていくのも当然だ。中止すべきだという意見がいくつかのメディアによる世論調査に
おいて多数であることからも自明なように、東京五輪中止は多くの市民からも賛意を得られてい
るのだ。

 3月28日、私たちは郡山市で「聖火リレーと五輪災害」トークリレー集会を開催した。3月26日
にJビレッジから始まる聖火リレーは中止となったが、復興とはほど遠い福島の状況を、あたか
も復興したかのように演出する「復興五輪」の欺瞞を、私たちは福島の方々の怒りとの出会いの
なかで、あらためて再認識させられた。そしていま、「復興五輪」は「コロナからの復興」と都
合よく読み替えられ、再び偽装されようとしている。

 私たちは一刻も早く東京五輪の中止決定を求める。しかし、コロナ状況によって東京五輪が中
止になることだけを願っているのではない。様々な「オリンピック災害」をもたらす近代五輪は
「廃止」にすべきであり、今後の北京・パリ・LAと予定されている五輪も「中止」しかない。
コロナ状況で顕在化した五輪の醜悪さを世界に発信して、世界の「反五輪運動」と連帯してオリ
ンピック・パラリンピックを廃止に追い込もう!

 東京五輪は中止だ!中止! オリンピック・パラリンピックは廃止だ!廃止!

 No Olympics Anywhere in the World !

     2020年7月23日
                    中止一択!東京五輪 集会参加者一同

24日、申し入れとデモ

日本オリンピック委員会への申し入れ行動

申し入れの読み上げ (mp3ファイルです)

日本オリンピック委員会(JOC) 
 会長 山下泰裕 様

          東京五輪の即時中止を求める申入書

 3月24日、東京オリンピック・パラリンピックの1年延期が決められた。新型コロナウイルス感
染が加速しつつある状況の中で、7月24日にオリンピックの開幕を迎えることなど無理であること
は明らかだった。しかし安倍政権やJOCなどは、ぎりぎりまで「完全な形での開催」にこだわ
った。そのことが新型コロナウイルス感染を拡大させる結果につながったことは間違いない。政
府は必要な検査体制を取ることに一貫して消極的であり、感染者をいたずらに増加させたが、そ
れもオリンピックをなんとか開催するためだったのだ。これこそまさに「オリンピック災害」
だ。

 7月5日に実施された都知事選挙では現職小池百合子が圧勝し、再選された。新都知事小池は
「第一にコロナ対策、そして第二がオリパラ開催」と当選決定後の記者会見で強調したが、大会
開催のために膨大なリソースが浪費され、コロナ対策のためのリソースが奪われることは自明の
理である。並立は無理だ。仮に東京や日本だけコロナが収まっても東京五輪は開催できない。メ
ダル大国のアメリカのコロナ状況は拡大する一方であり、医療体制や公衆衛生に不安を抱える地
域はこれから本格的な感染拡大が懸念されている。

 コロナ状況対策に相反する東京五輪は、延期ではなく中止されなければならない。

 これまでにも3兆円を超える経費がつぎこまれ、延期によって数千億円規模の経費増が見込まれ
るという。東京都・JOC・IOCは変更されたオリンピック開催都市計画を一刻も早く市民に
対して公開し、費用負担について明らかにすべきだ。

 オリンピック中止にかかる損失は、これまでオリンピックの準備を通じて、行政の協力も得た脱
法的な手段も使いつつ、社会的・公共的な資産を山分けにし、莫大な儲けを手にしてきた大手ゼ
ネコンやデベロッパー、情報・宣伝産業、オリンピックによって利益を得る利権団体すべての責
任で補填すべきだ。コロナ状況によって営業停止や活動休止に追い込まれ、困窮している中小企
業や個人事業主、この社会で生きる全ての人びとに対する経済的救済と、コロナ検査体制・医療
体制の圧倒的な拡充に、オリンピック資金のすべてを振り替えよ。無用なカネをこれ以上オリン
ピックにつぎこむな。まさに「オリンピックをやっている場合ではない」。

 開会式の縮小について放映権契約の観点から困難であるという見解をIOCは明らかにした。縮
小開催の模索が行われたとしても、最優先されるのがスポンサーの利益では、民意が東京五輪開
催から離れていくのも当然だ。中止すべきだという意見がいくつかのメディアによる世論調査に
おいて多数であることからも自明なように、東京五輪中止は多くの市民からも賛意を得られてい
るのだ。

 3月28日、私たちは郡山市で「聖火リレーと五輪災害」トークリレー集会を開催した。3月26日
にJビレッジから始まる聖火リレーは中止となったが、復興とはほど遠い福島の状況を、あたか
も復興したかのように演出する「復興五輪」の欺瞞を、私たちは福島の方々の怒りとの出会いの
なかで、あらためて再認識させられた。そしていま、「復興五輪」は「コロナからの復興」と都
合よく読み替えられ、再び偽装されようとしている。

 私たちは日本オリンピック委員会(JOC)に対して一刻も早く東京五輪の中止を決定すること
を求める。
     
     2020年7月24日
                 中止一択!東京五輪 7・23集会参加者一同