五輪前に臨海部上空100mにカメラ付きバルーン上げ警戒 警視庁

2021/7/6

NHKのニュースが表記のような報道をしました。下の方に貼り付けてあります。 バルーンに監視カメラをつけて監視することを警視庁がやる。ニュース映像から、使用されている機器にRTとOctopasの文字があり、何を使用しているのかが推定できます。 以下は、この画像をもとに調べてわかったことですがあくまで「推測」です。 octopasはイスラエルの企業で、丸紅エアロスペース株式会社(日本の武器商人企業)がスマートシティ向けの機器として売り込んでいます。 https://www.mlit.go.jp/scpf/efforts/docs/seeds/smartcityseeds%20105.pdf 明らかな軍事偵察用の機器を民間のコミュニティ監視に転用しようというものです。下記のように顔認証やAIによる解析も含まれる機器です。 「概要:  ネットに接続できる都市のあらゆる既存アセット(機材・インフラ・人員)を連結させ各アセットの運用効果を高め、都市の様々な課題に対処するクラウド上のプラットフォーム。 特徴:  イスラエル企業(Octopus社)による本プラットフォームには顔認証システム(AnyVision社)、映像分析システム(Agent VI社)他、AIや機械学習といったイスラエルの最先端技術が組み込まれており、各種ISO、EU一般データ保護規則(GDPR)に準拠しています。 実績:  ペタフ・ティクヴァ市、キリアット・ビアリク市(イスラエル)、シンガポールの各スマートシティプロジェクト 事例:  シンガポールのスマートシティ指定地区における各種施設(病院、スポーツ施設、大学、オフィス、住宅)で使用。更には交通管理や都市インフラの監視、セキュリティ要員や特定の車両の位置情報の管理を行っています。」 下記に丸紅のプレゼン資料があります。 https://www.mlit.go.jp/scpf/efforts/docs/seeds/smartcityseeds%20105.pdf NHKの映像にあるRTというロゴは、SOctopasと提携関係にある会社です。 https://www.suasnews.com/2016/12/octopus-isr-systems-unveils-enhanced-epsilon-140-partners-rt-lta-systems/ RTについてはこのメールの最後に紹介記事があります。 警視庁がこのような上空からの網羅的な監視を生体認証つきでやることになると推測できます。言語道断です。GDPR準拠ともうたっていますが、日本のプライバシ−関連団体では評価が高いGDPRがいかにザルなのかよくわかります。たぶんテロ対策名目で導入されると国家安全保障関連として例外措置になると思います。 オリンピックでの上空監視には前例があり、アテネ以来、たぶんずっと継続していた警備技術かもしれません。リオでは高解像度の画像をリアルタイムで送信する無人飛行船3機が飛びました。 https://www.cnn.co.jp/world/35086851.html これもアフガンなどで使われた軍事技術の転用です。 アテネについては下記でちょっとだけ言及がある。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsss1993/13/0/13_0_1/_pdf/-char/ja

NHK報道

五輪前に臨海部上空100mにカメラ付きバルーン上げ警戒 警視庁 2021年7月5日 12時23分 東京オリンピックの開幕が近づき、競技会場が集中する臨海部では、警視庁がカメラの付いたバルーンを上げて、上空からも不審者などの警戒に当たることにしています。 警視庁はオリンピック・パラリンピックに向けて、地上だけではなく空からの警戒も強化することにしていて、6日からはカメラを付けたバルーンをおよそ100メートル上空に上げて周辺の警戒に当たります。 5日は、運用開始を前に警備担当者がバルーンやカメラの動作を確認しました。 バルーンは直径6メートルほどの大きさで、取り付けられている高性能カメラで地上の不審な人の動きなどをいち早く察知することができます。 撮影された映像は警視庁本部に送られ、オリンピック関連の行事の混雑状況の把握などにも活用されるということです。 東京オリンピック・パラリンピックは、都内を中心に43の競技会場で行われ、全国からの応援部隊や民間の警備員を含めて、過去最大規模の態勢で警備や警戒にあたることになっています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210705/k10013120261000.html

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RT社とは

「RT社は、諜報、監視、偵察、通信などの用途で使用されるSkystarシリーズのエアロスタッツを設計、開発、製造する世界的な企業です。 継続的でコンパクトな空中支援を必要とする予防・準備・対応・回復の環境で活動するユーザーは、Skystar製品に自然に適合します。 RTは、モバイルコントロールステーション、地上システムモジュール、テザー、空中軽量プラットフォーム、安定したペイロードプラットフォーム、および洗練されたセンサースイートで構成される、自己完結型で多用途、容易に輸送可能な、コスト効率の高い戦術的システムを提供します。SkyStarシステムは、操作が簡単で、迅速な展開が可能であり、世界中の様々な軍事的、民間的ミッションにおける様々な運用条件に合わせてカスタマイズされている。 現在、イスラエル、アフガニスタン、メキシコ、タイ、カナダ、アフリカ、ロシアなどの国々で導入されています。」

(小倉利丸)