水戸聖火リレー抗議弾圧に対する抗議声明
水戸聖火リレー抗議弾圧に対する抗議声明
茨城県警は今すぐAさんを解放しろ!Aさんは誰もが考える当たり前のことをしただけであり、罪になど問えない。罪に問われるべきは、この状況下でオリンピックを強行しようとしている東京都知事、総理大臣をはじめとした日本国政府首脳、国際オリンピック委員会、後援している企業である。
私たちは七月五日に茨城県牛久市とつくば市で聖火リレーに対する抗議行動を行った。夜のつくば市のセレブレーション会場周辺は新型感染症の感染拡大が起きているさなかとは思えない混み具合だったが、それでもこのような状況下でオリンピックを行うことの理不尽さを訴える私たちに対して、大きな反発はなかったように思う。聖火リレーを見に来る人々の間でさえ、この状況に対する危機感は共有されている。
私たちはオリンピックそのものを廃止すべきだと考えているが、それをいったん脇へ置いて、新型感染症が世界的に大流行しているさなかに、まともに対策も出来ない状態でオリンピックを開催することの問題を問おうと抗議行動を呼びかけた。二週間の隔離期間もない特別扱いで万単位のオリンピック関係者が入ってくる事態に対して、感染が確認された場合どう対応するのかも定まらぬまま、既に関係者の入国は始まっている。オリンピック後の感染爆発は避けられないと思えるが、それに対して一体誰がどう対応するのか。この事態に誰が責任を負えるのか。こうした疑問と怒りを抱いているのは決して少数ではないはずだ。
私たちの行動の前日に、水戸市で聖火リレーが行われ、走者に水鉄砲をかけたAさんが逮捕された。暑い中、走者に水をかけてなぜ逮捕されるのかもよくわからない。東京でマラソンが実施されていたら、むしろ走者への水かけは推奨すらされていたのではないだろうか。集まるな、声を上げるなと言いながら行われる聖火リレーはオリンピック直前の理不尽な状況の象徴であり、目の前でそのような理不尽が起きていればその理不尽を指摘し、あるいは抗議の声を上げるのは当然のことだ。それは、特別な誰か、ではなく誰もが行いうることだ。
Aさんは捕らわれ、隔離されなければならないようなことは何もしていない。理不尽を告発することは罪ではない。罪は理不尽を行っている側にある。罪に問われるべきは、この状況下でオリンピックを強行しようとしている東京都知事、総理大臣をはじめとした日本国政府首脳、国際オリンピック委員会、後援している企業である。
茨城県警は今すぐAさんを解放しろ!
二〇二一年七月十四日
戦時下の現在を考える講座