パリJADで強制排除迫る

2021/7/12

パリ五輪のための練習用プール建設によって破壊されようとしている、パリ郊外オーベルヴィリエの労働者菜園に危機が迫っているようです。
菜園では、5月23日から占拠闘争による抵抗が続けられており、6月23日の#NOlympicDayにも集会が開かれ、新宿デモにリモートで連帯アピールを寄せてくれたのを皆さん覚えていらっしゃるかと思います。
こんな感じの場所です↓https://twitter.com/_OlympicsWatch/status/1408114421864435712?s=19
その菜園に、7月16日までの立退きを命じる執行人からの通達が届いたそうです。以下、Non aux JO a paris 2024のTwitterによる呼びかけです。https://twitter.com/nojoparis2024/status/1414509390506438656?s=19
東京五輪が暴走する2021年7月。パリ五輪のための練習用プールによって破壊される予定のオーベルヴィリエの労働者菜園には、7月16日までの立退きを命じる執行人からの通達が届きました。私たちは抵抗します。
五輪は例外なく開催都市に災厄をもたらすのです。
@hangorinnokai @Link_NoTokyo5Oこの労働者菜園防衛においては、フランスで近年盛んな「ZAD=Zone à défendre(守るべき土地)」の戦術が採用されています。要は占拠です。そしてJardins à défendre=JAD(守るべき菜園)を名乗っています。
私たちは5月以降この地を守るために連日寝泊まりし、各種イベントを行ってきました。7月16日以降の数日間でこの占拠地が警察によって暴力的に排除される可能性は極めて高くなっています。本来でしたら東京五輪に抵抗する人々への連帯を送るべき時期なのですが、3年後に迫る地元開催のオリンピックに対する防戦を強いられています。
現在の日本で、フランスですでに起きている「オリンピック災害」に思いを馳せることは難しいかもしれません。日本の状況の方が深刻であることは私たちも理解しています。
でも次大会開催地で起きていることを知ることで、オリンピックが持つ普遍的な問題への理解を深めることに繋がると思います。この菜園を守る戦いでは、強制排除が目前に迫る今に至るまで「反五輪」は完全なコンセンサスとはなっていません。「地元のためになる大会のあり方は可能だ」とする、仏共産党などの親五輪左翼の影響が結構大きいのです。セーヌ=サン=ドニ県が共産党の票田で「あった」ことに注意が必要でしょう。
この菜園を守る戦いでは、強制排除が目前に迫る今に至るまで「反五輪」は完全なコンセンサスとはなっていません。「地元のためになる大会のあり方は可能だ」とする、仏共産党などの親五輪左翼の影響が結構大きいのです。セーヌ=サン=ドニ県が共産党の票田で「あった」ことに注意が必要でしょう。「五輪が問題なのではなく、それを利用する地元政治家や企業が悪い」というのが、共産党をはじめとする親五輪左翼の論理です。
もちろんこういうことを言う人たちは、開催都市契約には目を通していません。ちなみにパリの開催都市契約は当初から公開されています:https://t.co/kT0eAZrdDR
パリの開催都市契約が公開されているのは、私たちの前にロンドンや東京で公開を求めて粘り強く戦った人々がいるからだ、と理解しています。
彼ら彼女らは、言うまでもなく、コロナ禍以前から五輪の問題を理解し、指摘し続けてきた人々です。
https://t.co/2N9yUMU7AX
日本でもフランスでも、自国の五輪を止めることは難しい。そもそも東京ではコロナ以前に、五輪災害の大部分はとうに訪れてしまっています。
ですが私たちの闘争を「レガシー」として次世代に残すことで、IOCを解体させることは十分可能だと思います。「勝算が低いのになぜ戦うのか?」JADの会議でこのような質問が出ました。9月になれば工事が始まり、この菜園の動植物は生き残れない–私たちの多くはこう覚悟しています。
それでも私たちは戦います。戦いの軌跡を残して未来に繋げるため。日本でもみなさんの闘争を歴史に刻んでください。
こちらは菜園で活動するグループのフランス語のツイートです↓https://twitter.com/JardinsAuber/status/1414499460764274688?s=19

(よしだ)